物質的なことでは只今申し上げた通りでございますが、もう一つ大事なことは身体の中から毒が出ることです。即ち我々が非常に悪い精神状態、怨みとか怒りとか恐れ、或いは嫉妬、こう云ったような精神状態の時には、体内から毒物が出てくるのです。今から約二十数年前にワシントン大学の心理学教室から非常に憤怒状態にした動物の呼気を液体窒素の中へ吹き込むと普通の状態の動物にはない灰色の物質が出てくる。これが物凄い大変な毒物であると云うことを発表されたことがあります。
私等の精神生活がいかに我々の健康にとって大事な事かということを良くご理解いただきたいと思います。日常癌を恐れながら、然も日常生活に気をつけない方が大変多いのです。これは生活に気をつけないから物質的に発癌の要素が入ってくる。そして癌を恐れるから精神的な悪い要素も入ってくるから最もいけない状態なのです。一例を申しますと、年二回乃至三回位胃癌の検査をしてもらう人がおりました。私はそのようなことをしては駄目だと止めたのですが、その人はもうそうしなければ辛抱できない、一種のノイローゼのような状態になっていまして止めません。そしてそれからかなり長い時間が経ってから私のところへ来られて「とうとう癌ができました」と申しました。何もそんなに癌を待つ必要はないのにと思いました。そんなにレントゲンをかけているとレントゲンで癌が出そうです。そのように恐れ恐れておる。これが有害であるのみならず、そのようにレントゲンを度々かけるとかえって発癌の誘因になるのです。だから私等はできるだけ注意するが、反面「できるだけ注意してそれ以上起こってくることは、それはもう仕方がないじゃないか」という諦観が絶対必要です。しかしそう簡単に割り切れないのが人情です。ここに我々が新しく開発しなければならない新しい精神的な分野をもっているわけです。もう二度と持つことのできない大事な人生でございます。私の人生もせいぜい後十年位で終わりだろうと思うのです。お互い僅かの間しかない大事な人生でございます。その僅かの間に物質的な方面に注意することは、後十年〜二十年〜三十年間のこの肉体を保つ努力でございますが、今一つ大切なことは、この間に精神的な偉大さを完成しなければならないことであると考えるのでございます。又このことが肉体の健康のためにも絶対必要とあればなおさらのことです。
ここで私等は人類が長い間人類の幸福と繁栄の文明を築こうと努力して来たのに、しかも今それが出来上がってみると求めて来たバラ色の文明ではなくて、恐ろしい公害と核兵器による死の文明であって驚かざるを得ない、その原因について考えてみたいと思います。私が中学校二年生の時、文部省の偉い先生がおいでになって「君らが大きくなる時分には、世の中の病気は医学の進歩によって全部克服せられて病気はなくなる。又政治はうまくいって世界中に戦争がなくなって平和になってしまう。そして経済が非常によくなって、君らは一日二時間くらい働けばそれでよくなって、後はゆったりと精神的な喜びを味わう時間になる、そんな時代がくるのだ」と講演せられ、大変結構な事だけど本当かなと思いつつ聞いておったのを覚えております。今から五十年位前人々は科学が進み文明が進んでバラ色の未来が待っているんだと云うことを教えられ信じていたのでした。しかし今日近代文明が完成してみるとバラ色の未来どころじゃない。人間が機械の間に挟まれて、そうして公害と核兵器の恐怖の中で毎日毎日を送らなくてはならないのです。人類の破滅を予想せしめる暗黒の文明ができてしまったのです。これは大失敗です。この文明を作り上げたものは学問です。この文明は現在の学問によってできて来たのです。医学が進歩して反って病気と病人が増え、農学が大いに発達して農作物ができなくなり、政治学や経済学が発達しながら政治は益々混沌とし、経済は益々悪くなってゆく。教育学が発達しておるに拘わらず不良少年がいくらでも出てくる。これは一体何ということでしょう。ただ工学の発達は素晴らしい機械文明をもたらした。確かに工学だけは成功しました。しかし便利を求めて作った機械文明は、反って人間を便利でなくしてしまったのです。便利とは人間が生活に時間的余裕が出来ることです。ところが機械が出来れば出来るほど我々は忙しくなり、精神的にも、時間的にも余裕がなくなってきたことはご実体験の通りです。なぜこうなったか、即ち現在の世界の文明を見てみると、生命の関与しない工学の世界では、学問の進歩がそのまま機械文明の完成という成果を上げております。けれども生命の関与する医学・農学の世界では、医学・農学が発達しておるに拘わらず結果は逆の結果になっておることは上に述べた通りです。教育も然り、政治・経済も然りです。人間の生命や心が関与する分野においては、学問は進歩しておるけれどもその結果は逆の結果になってしまっておることは、皆様の見られる通りでございます。即ちこれは我々の持っておる学問の理論にどこか大きな欠点があるという事を意味します。人間の生命や人間の心の関与する世界に於いては、この理論では割り切れないのだと云う事です。
5ADAYって何?
《ユリ科 キジカクシ属 多年草》
アメリカの「5(ファイブ) A(ア) DAY(デイ)」運動と
国際ガン予防プロジェクト発表の「ガン予防14カ条」
農場内は大自然の宝庫。農場面積5ha、蔬菜園、そして果樹園、残り2haは自然林のまま。小鳥をはじめ、昆虫など小動物の生活空間となっている。目にしみる新緑の季節、農場便りと銘打って、直営農場及び協力農家をご紹介する。
当会の野菜は地場野菜を中心に栽培されている。そのため地域性が強く、種類、時期も限られる。会員の皆様の食卓にもっと彩りをと日々奮闘している。そこで今回登場するアスパラガス。老若男女に愛されて幾久しい。直営農場でもと、2年前に播種。発芽までに約1ヶ月、1日おきの潅水、そして発芽、移植、除草、追肥・・・。夏には1m近くに成長する。この作物には雌雄があり、雄株を残し雌株は淘汰する。これが人間社会なら大変なことである。後は圃場に定植を待つだけとなる。
2月のある日、苗場を遠くから見ると、何かが違う。おかしいなと思い、急いで近づいてみると、何とイノシシが全部掘り起こしてあるではないか。これには参った。怒りと共になぜだか笑いがこみ上げてくる。イノシシも周りが国営パイロット事業で乱開発され、行き場がないのだろう。すべて元を正せば人間のエゴから始まる。誠に気の毒なことである。気を取り直して瀕死状態の中より、200本程の苗を救い上げ、圃場へと定植する。3月中旬には土を覆った真っ黒の堆肥の中より1つ1つと新芽が頭を上げる。5月にはイノシシシンドロームのショックから立ち直った苗は太陽の日差しを葉柄いっぱい浴びてすくすく育っている。近い将来、皆様の食卓にアスパラガスが並び、家族の団欒に色を添えることと思う。しかしながら、このアスパラガス、親株になるのに5年の歳月がかかるらしい。しばしお待ちを。
アミノ酸として知られている。アスパラギン酸のβ−アミドであるアスパラギンはこの植物より発見される。ビタミンを多く含んでいる。
調理・・塩茹でにしてバターレモン汁やホワイトソースなどをかける。グラタン、アスパラベーコン巻き、冷やしてフレンチソース、マヨネーズソースでも美味。胡麻和え、からし醤油和えなど。