不治の病は本当に不治か
食を正すと(特に青汁服用)、大自然のエネルギーが十分入ってきて血を浄化してくれる。さすれば、衰えた生命力が恢復して不治の病も治ってくるのである。 食物の摂り方の誤り、あるいは農薬や食品添加物のような人工合成化学薬品の摂取により、大自然のエネルギーを拒否した時、人間の生命力は活力を失い、心身ともに駄目になってしまう。その実例を申し上げることにする。
農場便り 12月
金剛おろしが吹く季節になった。山の木々の葉は落ち、変わって太い幹や細い枝が重なり合い、美しい冬の造形をかもし出す。中でも広葉樹の林はひと際美しい。地表に目をやると、落ち葉の布団の上にはどんぐりや小楢の実が所狭しと落ちている。里山のふもとには天をも突くような渋柿の大木がある。葉はすでに落ち、たわわに実った実だけが冬の日差しに輝いている。
そのままではいただく事の出来ないこの実も人の手を少し加えるだけで素晴らしい保存食に変わる。渋柿を収穫するために、何一つ道具を使わず木の頂上へと登る。ぎっしりついた実を腰に付けたかごにもぎ入れる。一杯になったかごを1本のロープで巧みに下ろす。取り終えた実は夜な夜な一つ一つ丁寧にヘタを残し皮をむく。まさに時間と根との戦いである。12〜15個を一つるしとし、民家の軒や蔵の軒に下げ、約1ヶ月間寒風にさらす。薄い柿色が日増しに赤みを帯び、渋が甘みへと変わってゆく。つるし柿について少し調べてみた。
干し柿がお祝いの席に登場するのは、万物を“かき集める”に掛けてのことで元旦の朝お茶と共に戴くのが慣わしであったそうで、今ではおせち料理の紅白なますにも使われている。柿は栄養価も高く、干し柿は昔から養生食とされてきた。柿に含まれるシステインというアミノ酸は肝臓を丈夫にする作用があり、カリウムは利尿作用がある。又渋みの成分であるタンニンには血圧を下げる効果がある。さらにありがたいことに、殿方(私も含む)なら誰でも一度は経験があろうかと思われる二日酔い(世の中でこれほど辛いものはない・・・)にも効果を発揮するそうである。又甘みのおやつとしても美味である。太古より受け継がれた数多くのすばらしい食文化が近年忘れ去られていく傾向にある。人が生かされて行くために母なる大自然より賜ったこれらの知恵は、果たして次世代に受け継がれてゆくのだろうか。一抹の不安が残る。
冬の自然探索に行かれる時には、真っ赤に軒場を染めるつるし柿のある集落を是非見ていただきたい。素晴らしい風景がいつまでも心に残る事と思う。
これから益々寒さが厳しくなり、畑の作物も冬に向かい甘みが増し美味しくなる。近年の食生活は老若男女に拘わらず、西洋野菜中心であるように見受けられる。今一度、昔より作り継がれてきた日本野菜に目を向け今夜の献立に一品加えてはいかがだろうか。
12月、1月、2月の出荷予定は次の通り。