成分表示名の字句 |
表示成分例 |
ベン |
ベンゼン、パラベン |
フェノ |
フェノール、フェノキシエタノール |
エチレン(エチ) |
ポリオキシエチレン、エチドロン酸 |
ポリ |
ポリソルベート、ポリオクタニウム |
クロ(塩化) |
トリクロサン、クロルヘキシジン |
アルファベット |
BHT、EDTA、PEG―6 |
数字 |
ラウレスー10,トリクロカルバン、ジメチコン |
色 |
赤色○号、黄色○号 |
慈光会でも、今回の学習会を機に扱っている化粧品の見直しを行い、いくつかの商品を取り扱い中止と致しました。
会員の皆様には、化粧品の乳化剤が合成洗剤由来のものであるかどうか、十分ご注意下さい。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
様々に名前を変えて使われている合成洗剤があることを教えて頂いた学習会でした。
町ぐるみで合成洗剤を止めて石鹸に切り替え、蛍が復活した温泉の里、同じように石鹸に替えて復活した牡蛎の名産地のお話し等は、来月お伝え致します。
農場便り 6月
山々は新緑から深緑へと、日々色を変えていく。柔らかな葉は初夏の光の下、力強く山を覆っていく。5月中旬、直営農場の雑木林のあちらこちらで大きく張り
巡らされた藤のつるがうす紫色の花を下げる。その姿は、京の舞妓さんの花飾りのようで深い緑に美しく映える。五月下旬、例年ならばすでに鳴いているはずの春ゼミの声をまだ耳にすることがない。低温の日が続くせいだろうか、少々気にかかる。この季節になると田植え
の準備であちらこちらの水田からトラクターのうなり声が聞こえる。夫が機械を使い、妻が細かい手作業で夫を支える。夫婦が力を合わせて行う農作業は美しい農村
風景の一つでもある。棚田の水面には青空が、角度を変えると周りの風景が映る。時折吹く南からの湿った風に水面は波立ち、せっかくの美しい風景は消えてしま
う。あぜ道に四つんばいになり、水の中に目をやる。その中には無数の水中生物が所狭しとうごめいている。中でもミジンコの泳ぎ方は見ていても飽きない。何十億
といるこの生物一匹々にも魂が宿っているのだろうか等と考えながら見る。ミジンコを蹴散らしてカブトガニが泳ぎ回る。その姿はまるで古生生物、それを巨大化
すると恐竜というところであろうか。すいすいと細長い体で泳ぐヒル、他にも名も知らない生物が多数眼に入り、時間を忘れ見入ってしまう世界である。この水中生
物も、田植え後散布する除草剤によって2、3日で姿を消し、水田の世界は死の世界へと変わってしまう。5月下旬に収穫される作物にニンニクがある。一昔前には強いにおいの野菜の代表でもあった。食文化が変わり、今では万人の食に欠かせない食材の一つになっ
た。ニンニクの作付けは、10月堆肥をたっぷり入れ、畝幅120?4条植え、株間は15〜20?でバルブを植え付ける。寒い冬を小さな芽で越し、春一気に成長する。そ
の成長の早さには眼を見張るものがある。今回紹介するニンニクはアスパラ目ネギ科多年草で、紀元前3750年エジプトの墓から土で作った模型が発見され、紀
元前1300年ツタンカーメン王の墓からは乾燥したニンニクが発見されている。メソポタミアのバビロンの空中庭園でも栽培されていた。この作物はアジア型、ロ
シア型、ヨーロッパJ型、K型ユーゴスラビア型とこの5つのグループからなる。原産は中央アジアで中国に伝わった後日本に入ってきた。生のニンニクは臭いが無
く、有機イオウが酵素によって分解され化学反応を起こした時に臭いが出る。成分中多く含まれるアリシンは疲労回復、食欲増進、消化促進、夏バテで弱った胃腸
を守り、クーラーで冷えた身体の血行を良くする。また殺菌効果もあり、風邪などの感染症の予防や腸内の悪玉菌を抑え、胃潰瘍や胃癌の元であるピロリ菌を抑える。
コレステロールを下げ、発癌物質の毒性を消しインスリンの分泌を助け血糖値を下げるなどすばらしい食材である。が、一度に大量摂取すると胃壁を傷つけ貧血
を起こすこともある。生なら一片、加熱すれば2〜3片ぐらいとする。臭い消しには牛乳を噛むように飲む、コーヒー豆を5〜6粒噛む、味噌汁やジャスミンティを
食後に摂る等するとよい。五條の町より南の山を望む。山肌を淡い緑色が優しく包む。山に近づくとその緑色は五條・吉野のお国自慢である柿畑の新緑であることがわかると共に何か異常
な色が混ざり合っていることに気付く。広大な面積の柿園に生い茂る春草が枯れ死んだ色であった。映像で見たベトナム戦争でアメリカ軍が行ったオレンジ作戦と同
じ情景が柿の木の下で展開されている。すべての草は枯れ、死の世界だけが広がっている。美しい新緑とは対照的な情景であり、寂しさだけが心に残る。我が慈光
農園は自慢ではないが、ありとあらゆる草が勢いよく生い茂り、大地が緑に包まれ、色とりどりの小さな花が可愛い模様となる。まさに大自然そのものであり、平和
そのものである。雨期を迎える。時に豪雨となり災害を巻き起こす。しかしこの雨期が豊かな自然を育み、四季を通じて人々の心を育てる。芸術の世界で雨を筆で表現出来るのは
日本画だけで、他では雨を描くことが出来ないそうである。この豊かな自然が日本人の感性を育て、素晴らしい芸術性を作り上げたのであろうか。高温多湿のこの季
節しか見る事の出来ない生物に眼をやり、美しい自然を再発見していただきたい。人類の豊かさは物質の量だけでは決して量ることは出来ない。「この世の中強さが
無ければ生きていくことは出来ない。しかしやさしさが無ければ生きている意味がない。」哲学者ソクラテスの言葉である。雨ガエルが鳴く。南の空から鉛色の雨雲が流れる。上がっていた雨がポツポツと降り出した。梅雨の農場は生命に満ち溢れている。
平素は慈光会の運動に御支援、御協力を賜りまして有り難うございます。 記念資料室は6月8日上棟致しました。 今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。